南北朝時代から戦国末期まで、
村上水軍の支配下となった
塩田と機帆船の島。
尾道からしまなみ海道を通り、瀬戸内海の中央部に位置する芸予諸島の一部『伯方島』へ向かった。道中頭を『伯方の塩』というCMの歌がリフレインする。小気味良いリズムと力強い歌声が頭を離れない。そうしている内に伯方ICへと到着。降りてすぐに目につく道の駅『マリンオアシス伯方』による。ここで島オリジナルの地図や情報を収集したのち、開山(ひらきやま)を目指して海岸線を伊方方面へと向かった。
途中、瀬山(しやま)へ寄り道を行い、本州四国連絡橋の3ルートで最初にかけられた『大三島橋』を間近に望む。見上げるように間近でみると橋の大きさに改めて驚かされる。設計者もさることながら、実際に工事をした作業員を賞嘆しつつ瀬山をあとにした。
開山は千本桜で有名な桜の名勝地で、伯方・大島大橋、大三島、多々羅大橋が一望できる伯方島有数の観光スポット。ちょうど花見シーズンだとはいえ、これまでの経験からそこまでの人はいまいという予想をしていたが、ほどなくその予想が甘かった事に気付く。麓にはガードマン数人が交通整理をおこなうほどの混雑ぶりで、頂上付近の駐車場まで車が連なっていた。山頂には大勢の花見客と想像以上のカメラマンで溢れ、名勝地ならではの賑わいに圧倒された。斜面の一部を埋め尽くすの菜の花畑。山頂に咲き乱れる桜。見晴らしの良い展望台からは、瀬戸内海の多島美が堪能できた。ここで思い思いに被写体を探し、昼食を済ませて下山した。下山してみると、車列は登山口に繋がる麓の道路をも占拠し、渋滞はさらに酷くなっていた。
次に向かったのは673年に創建された『喜多浦八幡神社』。小高い丘の上に建てられた雰囲気の良い神社で、この神社に着いたときに『写真を撮りにきちゃったの?』と声をかけてくれた島民の方に、島で穫れた果物をいただいた。島を巡って思うのはそこに住む人々の気さくさ。気軽に声をかけていただけることがなんとも嬉しい。
神社の隣には幼稚園があり、園内に植えられた桜がちょうど見頃を迎えていた。風吹くたびに園庭に散る桜。その光景に惹かれ、ここでまた暫しの撮影をおこなった。
開山と喜多浦八幡神社で思った以上に時間を費やしてしまったため、急いで『ふるさと歴史公園』へと向かう。ここはなんと中世の山城を復元した城があり、ここで発掘された古墳や製塩などの資料が提示されてある。ちなみに最上階の3階までのぼれ、ちょっとした城主気分になれる。
伯方島の町並みを撮影していないため、木浦の伯方港(木浦港)周辺で少し撮影を行い。有津(あろうづ)の辺りで30分程散開した。
集合後、海岸線を走って最初の道の駅まで戻ってきた。まだ内陸部へ行っていないが、日も傾いてきたので夕景のポイントを模索する事に。一人は『鶏小島』を眺めるポイントへ。もう一人は『船折瀬戸』と言われる潮流が一望できる『観潮台』へ。そして私は『船折瀬戸キャンプ場』へと別れた。各々その近辺でしばらく夕景を堪能し、帰路へと着いた。
島が大きくあまり町並みの撮影に時間が費やせなかった事がとても残念。次回来島のチャンスがあれば、ぜひ村上水軍の名残りや塩田、機帆船の町として知られた名残りをカメラに収めたいと思う。
文/中川智晴
参考資料/日本の島ガイド シマダス(財)、今治地方観光協会 伯方支部、他

所在地/愛媛県越智郡伯方町
交通情報や観光情報などは、
まずは『今治地方観光協会 伯方支部』へお問い合わせください。
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